実直なフレンチ シェフと厨房 真心デザート
馬木葉(北海道白糠町)
松野 穣さん
欧米ではゲートミート(野生肉)として愛されている鹿肉は、高タンパク低脂肪が特徴で、脂肪は牛肉や豚肉の1/2から1/3程度といわれています。健康のために肉食を控えている人も安心して食べられます。 白糠町はえぞ鹿の一大生息地で、野生の動物を射止めることに抵抗を覚える人もいるかもしれませんが、鹿による農作物や森林の被害は著しく、酪農が本業である松野さんの牧草地も、乳牛のための牧草が年間に600万円分も被害に遭っています。こうした状況の中で、増え続けるえぞ鹿をただ駆除するだけでなく、有効に活用するために必要に応じたハンティングがなされているのです。


〒088-0582 北海道白糠郡白糠町庶路基線56番地14 

えぞ鹿肉は、ハンターの腕で味が左右されます。ネックハンティングといって首を撃ち、一瞬でしとめる松野さんのハンティングは、鹿が苦しまず、血抜きがいい良質な肉になります。射止めてからの処理が早いので、新鮮で衛生的です。
多くのハンターは、鹿に弾が当たればいいという撃ち方をするそうです。すると、前肩やおしりを撃たれた鹿はしばらく疾走してから倒れ、そうなると肉は熱を持ちアドレナリンが放出され、血抜きのわるい、獣くさい肉になるということです。
牧場を守りながら、松野さんはハンティングの腕を磨くことと、さらにおいしいえぞ鹿肉がとれる勉強を怠りません。自然や野生動物との共生を、日々実践しています。やむを得ずしとめなければならないえぞ鹿を、自然に感謝しておいしくいただきたいと思います。
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